図書館システムのサポートして10年経ったけど、これからどうしよう?

2016.11.20 Sunday

気がつけば図書館システムのサポートを担当してまる10年に。
図書館の事もシステムの事もまったく知らない状態で入社して、結局今でも分からない事だらけ。
図書館業界に対する憧れも目的意識もなかったけど、なんだかんだで続けられた。居心地がいい業界なんでしょう。
けれど、さてこれからどうしよう?という話。別に転職する気はないけれど。

 


やってきた仕事を簡単に説明しておこう。
担当している図書館システムというのは、蔵書管理や貸出業務を行う基本的なやつと利用者向けのOPACくらいまで。
この図書館システムを全国の図書館回ってセットアップして、操作説明をするのが主な役割。

 

担当している図書館システムは、入社した時点で初期版から20年経過していて既にほとんど完成していたと思う。
そこから10年、毎年バージョンアップはしていたけど大幅な機能アップみたいな事はあまり思い出せない。
NDLから提供される書誌データをダウンロードできるようになったり、OPACに書影が表示されたりした時は結構便利ですごい事だと思ったけど。
結局のところ従来からある図書館システムは、もう冷蔵庫とか洗濯機の様な家電製品の様な位置づけで最新のものは色々すごいらしいけど、5年前10年前の製品でも運用できるよねという状況だと思っている。

 

そんな状況なのでサポート業務と言っても業務内容は限られている訳で、設置の手伝いして使い方説明して、エラーが出たら呼ばれ、壊れたら修理してと洗濯機のサポートと変わらない。機能が充実していかないなら追加で覚えることもほとんどなくて、数年やればだれでも同じようにできると思う。
そうは言っても、どうにか付加価値をつけようとして洗濯機のメーカーが洗剤の選び方やら洗濯物の干し方をアドバイスするように、プリンタの設定したり、Excelの使い方説明したり、カーリルを紹介したり、書誌調整の相談に乗ったりするようになるんだけど。その辺は各々個人の技量/裁量によるところが多い。

 


入社してから取り組んだことのひとつは、使い勝手の向上だろうか。
必要な機能は確かに備えていたけれど、使い勝手はイマイチな点は結構多くて改善要望をたくさんもらっていた。
実際に使われている現場の感覚が分からなくて、自分の机に本並べて図書館ごっこ始めた。
その後、図書室作ることになって勝手に館長名乗ってブログ始めることになった。
システムの使い勝手が向上したかは分からないけれど、予算要求の大変さとかは少し理解できた思いがした。

 


きっかけは覚えてないけど、いつの頃からか社外の交流会とか勉強会に参加するようになっていた。
今まで図書館システム周辺の事しか見ていなくて、図書館にたくさんの話題があることに気付いていなかった。
色々な話題に触れるのは刺激的だったし、勉強になった。

 

その一方で、目の前の仕事と話されている話題の距離感が気になりもした。
盛んに話されるアクティブラーニングの話に、図書館の業務管理システムがどう関わればいいのか分からないという具合に。
でもほんとに悩ましいのは、電子リソースの管理とかそういう話題。図書館システムっぽい話題だけど高性能な洗濯機に取り組んでいても、空気清浄はできないでしょとでも言わんばかりの疎外感。

 


この先も当面図書館システムは必要とされ続けるだろうし、改善要望もたくさんあるし何も考えなくても一定の仕事はあるだろうけれど。何か盛り上がりに欠けるし、いささか退屈な感じがしている。
他の課題解決に乗り出すでも、別の技術借りてくるでも色々進展はありそうだけれど、さてこれからどうしよう?という思いである。
10年やったけど達成感より、もどかしさの方が強い節目だな。

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